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低め安定に喝!“野心のすすめ(林真理子)”で殻を破ろう! [読書!]

“いま、「低め安定」の人々がいくらなんでも多すぎる”
まえがきにあるこのひと言。
タイトルに続き、ズドンと撃たれた。


野心のすすめ (講談社現代新書)

野心のすすめ (講談社現代新書)

  • 作者: 林 真理子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/04/18
  • メディア: 新書



野心ありますか?
私はあります。ただ声に出す勇気もないし、
それに見合う努力も不足しています。

“屈辱感は野心の入り口”
見返してやりたい!これが野心の源になります。
自分にも思い当たる瞬間、いくつかあります。

その一方で、今は悔しいと感じることが
ほとんどありません。
実現しない現実と折り合いをつけ、
悔しいという気持ちを殺しているうちに、
悔しいという気持ちを忘れてしまった。
そして欲も置き去ってきてしまった・・・
それが今の自分のような気がします。


この野心、いまの日本全体に欠如しているように
思うのは言い過ぎでしょうか・・・。


“健全な野心は、それに伴う努力との絶妙な
バランスによって成り立つ”のだ。
努力なくして、野心もあらず。

現在だけを見ると穏やかでいいようにも
思えてくるのですが、将来迎える老いへの
想像力についても言及しています。

“肌もたるみ、髪も痩せ、全身がいよいよ重力に
耐えられなくなってくる四十代、五十代になって、
毎日が全身ユニクロでは惨めこの上ないわけです。
年齢を重ねると素材の高級感があるものを
たとえ一点でもいいから身につけていないと、
単なる哀愁の中高年になってしまう。
(中略)その佇まいだけで哀しい負のオーラを
発してしまうのです。”

この状況に対する想像力を欠いた人が
あまりにも多いと林さんは指摘しています。
このくだり、ぞーっとしました。焦りました。
ということは、私も想像力が及んでいなかったかな。

第4章は“野心と女の一生”というタイトルのもと、
過去から現在に至るまでの時代背景から、
仕事、家庭のあり方まで野心を切り口に
書かれています。

数字に裏打ちされた推論から、
林さん独自の推測、結婚の良さ、
仕事の大切さ、生むタイミングの難しさなどなど
女性が読んで興味深く、共感出来るポイント満載です。

第1子出産の時、仕事を辞めるという選択肢は
全くもっていませんでした。

仕事をすることで人として成長出来るし、
ここで辞めたら、同じように雇用されることは難しいし、
そう思っているのに辞めたら、
それを子どものせいにして、
恨むかもしれないと思っていました。

復職して4年目を迎え、
小1プロブレムを目前にしての、ふたりめの出産。
このままフェイドアウトするのもありかな・・・なんて
ちょっぴりだけ思ったりしていたのも事実でした。

慣れたとはいえ、日常生活に余裕がなくて、
出産自体の喜びもありますが、
一度区切りをつけられることに喜びを
感じていることも事実です。

最近の調査で専業主婦願望の高まりが
数字上でも明らかになりました。
林さんは、私のようなワーキングマザーの
髪を振り乱した様子をみて、
無理無理って若者たちが思っているって書いています。
そうかもしれませんね。

冷静に自分を振り返るとそう思いますもの。
それでも仕事にしがみついた方がいい。
パートでもいい。
自分自身で勝負できるものがあったほうがいい。
働いているからこそ、感じられる愛情もあるといいます。

ワーキングマザーの大先輩、かつ第一線で
活躍する人の意見は腹落ちします。
安易な方向に傾きつつあった私は、
しっかり喝を入れられました。


頑張っている女性、大好きです。
批判にさらされている人を見ても、
反対になんで批判されるのかな?と思うことが多いです。
林真理子さんもそのひとりかな。

林さんも昔はもっととんがっていて、
嫌われて批判されていた。
私が知っているのは、その時期を既に越えてからで、
高校生になってananに掲載されたエッセイを
読むようになってから。

叩かれても健全な野心を持ち続け、
第1線で活躍し続けていることに、
素直に尊敬します。

努力できない、努力するのが恐い。
現実から逃げている限り、
自分が欲しい人生はやってこない。
自ら動いてつかむしかないのだ。

健全な野心を持って努力する。
喝、頂きました。


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ちゃるこ

今の私はまさに低め安定志向かもしれません(^-^ゞ
きっと結婚後、仕事と家事の両立に疲れて、ストレス過多で
身体壊したからかなぁ。。。
自分の体力や精神力に見合った生活を、健康的に過ごせればいいと
高望みはしなくなりました(;´д`)
でも体力があって元気はつらつなら、もっと色々な世界に
飛び込むことも楽しいのかも、とは思います。
働くママさんたちのことを尊敬するし、育児と家事で
疲れ切っちゃう自分のことも情けなく感じるんですけどね(^-^;
by ちゃるこ (2013-05-22 09:25) 

りょお

年を取ってからの全身ユニクロの悲哀。
うちの母が、正に同じことを言っていました。
昔は、いかに服を安く買うかに情熱を燃やしていたのですが(笑)、いつからか、
「多少いいものを身に付けないと、なんかみすぼらしくて・・・」
と、素材のいいものや、アクセサリーなどを身に付けるようになりました。
やはり、その年代年代で、似合うかっこうというのがあるのだと思います。
かく言う私も、復帰してからは以前よりも身だしなみが気になるようになり、新たに何着か買い揃えたりしました(安物ばかりですが(^^;)
何事にも、向上心をもつことは大事ですよね。
私にはかけている部分なので、同じく渇をいただいた気分です。
近頃、金遣いが荒くて危機感を覚えているのですが、欲しいものを我慢するのではなく、そういうお金の使い方をできるように頑張ればいいんですよね。
ま、なかなか難しいですが(^^;
by りょお (2013-05-22 12:01) 

barbie

>年齢を重ねると素材の高級感があるものをたとえ一点でもいいから・・・
基本同感です。特に黒は素材のいいものとそうでないものの差は歴然ですね。
基本って書いたのは素材がいいだけでなく、中身も肝心と思うからです。
ジム友でユニクロ着てるのにプラダにしか見えない友人がいます。
その反対は悲しいですよね。
外観をミッソーニで固めても溢れる脇肉見た~?なんて(やっかみもあって)陰口を叩かれるわけですし(笑)
それからお手入れも大事やと思います。高級なバッグやデニムほどくたびれるのも目立ちますよね。膝の下が白くなったデニムとか、角の擦り切れたブランドバッグなんて生活感溢れますよね。
流行追っかけたり、高いもの買うより、身の丈にあったものをきちんとお手入れして、品よく着こなす術を身につけたいと思っています。
目指すは鎌倉のマダムかな(笑)
by barbie (2013-05-22 14:29) 

りんご

♪ ちゃるこさん ♪
現実をちゃんと見て、それに合わせて生活出来るのも
とても素敵だと思います。
私はなかなか決め切れず往生際が悪いんですよね。
あれも欲しい、これも欲しい、諦めたくないなって
気持ちが強いです。
健康は一番の財産ですよね^^。
ちゃるこさんは、家事育児をきっちりやってらっしゃるんだと
思いますよ。家のことをちゃんとしようと思ったら、
外で働くより大変だと思います。
今の生活はこれをちゃんとやるって決断した結果ですよね。
それってすごいですよ。自分を褒めてあげてくださいな^^。
by りんご (2013-05-24 05:26) 

りんご

♪ りょおさん ♪
りょおさんのお母様も言ってましたか。作家になれますね(笑)。
衣類に関しては、高いものを買っていた時期、
安いものを買っていた時期に分かれますね。
高いものといっても百貨店の普通の服屋さんです。
今は価格云々というよりも古いものが多い^^;。
素敵な女性となるべく、もうちょっとおしゃれになりたいですね。
それでも、りょおさん同様、復職してからは季節毎に
1着は買い足しています。そしてそればっかり着ちゃうんですけど。
おしゃれとはほど遠いなぁ・・・。
復職した時は服がなさすぎて、恥ずかしい!!って感じでしたもの。
その点だけみても、外に出るっていいことですよね。
りょおさんが書いてくれた、欲しいものを我慢するのではなく
・・・って全く同感です。
使いたいなぁ・・・と思ったら、ぽんっと使えるように
頑張ればいいんですよね。
食に関しては、かなり躊躇なく使っていますが(笑)、
衣類の方もそうなりたいです^^。
by りんご (2013-05-24 05:35) 

りんご

♪ barbieさん ♪
なるほど、中身もですね。
うん、安いものを着ていても高い服にしか見えない人、
確かにいます。そして残念なことに反対の人もいますよね^^;。
プラダの洋服を着たい!っていうのも私の野望のひとつです。
・・・とは言え、今のままだと将来プラダを着れるように
なった時、陰口叩かれるスタイルになりかねないので、
その部門も努力しないとです。barbieさんの爪の垢を
煎じて頂かないと・・・。
お手入れもそうですね。かかとが壊れてかたかたいってる
靴を履いているひとがヴィトンなんかを持っていると、
まず靴を直そうよって思います。この光景よく見るんですよね。
かくいう私もメンテナンス部門としてはバッグを大事に
してないですね。痛みが早い気がします。反省。
barbieさんのご指摘、深く感じ入りました。
身の丈に合ったものを品よく。今すぐ出来ますね!
じっくりやってみて、徐々に身の丈を上げていくのが
正しい道かもしれませんね。
私もマネして鎌倉マダム目指しますp(^^)q
by りんご (2013-05-24 05:45) 

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