まさかを味方にしよう！～『ブラック・スワン（上・下）』『まぐれ』読了～

“人生には３つの坂がある。上り坂、下り坂、そしてまさかだ。”

この言葉を初めて聞いたのは、大学の卒業式２次会。
安倍内閣退陣時、小泉純一郎元首相も引用した言葉だ。

人生はまさかの連続。
これを解明してみよう！ということで先週の３冊はこちら。




『ブラック・スワン（上）』


『ブラック・スワン（下）』




『まぐれ』

いずれも著者はナシーム・ニコラス・タレブ。
この３冊をざぁっくり要約すると“ありえないなんて、ありえない”でしょう。
著者はありえないことを黒い白鳥に例えています。


（作図は私のオリジナルです。）

知識が少なければ予測出来る範囲が狭くなり、黒い白鳥の出現頻度も増す。
しかし知識の拡がりは黒い白鳥の出現をゼロにはするものではない。
加えて、知識が理解力ではなく、自信を生むなら、むしろ弊害だともいう。
自信は安心を生みだし、予測には枠外があることを忘れさせてしまう。
知識に対する、自惚れである。

ここで登場する七面鳥の例は衝撃だ。
七面鳥は感謝祭で食べられてしまうことを知らない。
餌をくれるご主人様に対する信頼と安心は日々増してゆく。
それが最高潮に達しているその瞬間に殺されてしまう。

知識が増え、裏切られない自信が強くなり、安心に身を委ねている時こそ、
黒い白鳥の出現可能性が最も高まっているのだ。

上記の図にはもうひとつ意味がある。

赤円内＝選ばれ、実行された世界
青円内＝選ばれなかったが実現可能であった世界（知識内）
紫＝知らなかった、予測出来なかった（黒い白鳥）

人生においては、赤円より青円が圧倒的に多い。
ほとんどの場合、多くの可能性から１つしか選ぶことが出来ない。
選べなかったからこそ、捨てた選択肢がよく見えてしまうものだが、
選ばなくてよかった選択肢の方が圧倒的に多いということを知っておこう。
この潔さは自分にも取り入れたい。


まとめ：
経験、知識内で物事が起こると考えるのは単なる思い込みである。
常に枠外があることを忘れてはならない。
謙虚さを持ち、備えよ。そして恐れるな。

などと、偉そうに書いてきましたが、３冊とも難しい！
正直、あまり理解できず（＾＾；期待していた面白さではありませんでした。
訳がよくない可能性もありますが、売れる本を作るために、
編集者に迎合する必要はないと黒い白鳥にからめて言っているので、
原文も読みにくいものと思われます。

「１５００円以上の本は買うな」が私の持論ですが、
今回の本も借りて読んで正解だったと自分の選択を褒めています＾＾。
（「１５００円以上の本は買うな」については今度改めて記事にしたいと思っています。）



“恐れることはない。あなた自身が黒い白鳥なのだ。”

（ブラック・スワン（下）より）

コメント 6

ブラックスワンってそういう話だったんですね。
面白そう！
でも、怖い？怖いの苦手なんです。
でも、それを押しても面白いかしら。
図書館でリクエストしてみよう♪

by 紅天狗茸 (2011-06-06 16:38) 

♪　紅天狗茸さん　♪
あっ！映画のブラック・スワンのことですか？？
別物です！！時期的に誤解を与えますね＾＾；。
紛らわしくてごめんなさい＞＜。全く怖くないですよ＾＾。
知的レベルが追いつけなくて、眠くなりました（笑）。
紅天狗茸さんなら大丈夫！ぜひ読んでみてください～♪
by りんご (2011-06-06 16:50) 

え～っと。。。難しそうっす(-_-;)
by emiko223 (2011-06-07 13:44) 

わはは、バレエの話にこういう内容が絡んでるのかと勝手に思ってしまった。お恥ずかしい(^^ゞ
早速図書館にリクエストしました～♪

by 紅天狗茸 (2011-06-07 13:56) 

人生半世紀、今まで上り坂、下り坂は経験して来ましたが、「まさか」もあるんですね。
知識の件は安全運転にも通じるところがあると思いました(^^
by barbie (2011-06-08 00:16) 

♪ emiko223さん　♪
ちょいと難しかったです＾＾；。

♪　紅天狗茸さん　♪
こちらこそ、失礼致しました。
紅天狗茸さん、行動早いっ！さすがです（＾＾）ｖ

♪　 barbieさん　♪
確かに！安全運転にも通じますね＾＾。
barbieさんのコメントで応用力に気がつきました！

by りんご (2011-06-13 06:06)